御料理 ふじ居

おりょうり ふじい

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富山の日本料理の最高峰。岩瀬に移転し2ツ星獲得!店主藤井寛徳さんの良さが活きている

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富山を代表する日本料理店、ミシュランガイドでは2ツ星を獲得。同店は2019年8月13日に、富山の五福からここ岩瀬に移転オープンしました。富山の岩瀬はかつて北前船で栄えた港町で、銘酒“満寿泉”の酒蔵「桝田酒造店」さんがある場所として有名。その桝田酒造店さんがこの岩瀬を盛り上げたいと街づくりをされ、名レストランや作家さんが集まってきており、これからますます注目のエリアです。ちなみに店主の藤井寛徳さんは、金沢では「銭屋」さんで修行、京都では祇園の「味舌(ました)」さんにいらっしゃいました。
藤井さんのお料理は店主の人柄そのものと言える誠実さと丁寧さが溢れ出ていてファンが多いのですが、移転されて凄みが増し、店主も意気揚々とされており、食べ手側もとても楽しい。空間や調度品、器も料理もお酒も、何から何まで藤井さんのこだわりが詰まっていて、料理も突き抜けていたし。特に良いと思ったのがカウンター。藤井さんの手元が全部見える造りで、客席の手元もパッと明るくなり、繊細な日本料理の美しさや器の濃淡や艶まで、良さを全部受け止められます。そして、岩瀬漁港、四方(よかた)漁港、新湊漁港、生地(いくじ)漁港、氷見漁港、滑川漁港、魚津漁港などからあがった地物の鮮魚をはじめ、野菜や肉も地元産を使っているところがいいですね。ここに来た甲斐があるというものです。正直金沢から岩瀬に来るのはアクセス不便なので大変なのですが、季節ごとに通いたいと思う。

・「ミシュランガイド北陸2021 特別版」2ツ星獲得(2021年5月19日発表)

建物は門構えからとても立派で、暖簾をくぐる緊張感があります。お庭も内装もカウンターも全てがスケール大きくて空間遣いに余裕あり。何度も「すごいすごい」を連発してしまう。ちなみに、ふじ居さんは隣接する満寿泉さんの立派なお屋敷(試飲スペース)と隣接しています。


同店の建物は元々は廻船問屋さんのもので、建て替えをしてありますが、お庭は元からあったもので石や木を整えて仕上げたそうです。日本海の荒波をイメージした迫力あるお庭で、7席のカウンターからそれを眺めることができます。

(カウンターの他にお座敷あり、接待などにも良さそうです。)


カウンターの木材はラオスヒノキ。ちなみに炭も同木材。分厚いまな板は雄の銀杏。天井は窓側は日光杉で、客席側は御嶽神社の杉というこだわりです。掛け込み天井というそうです。

ふじ居さんの日本酒

お酒はもちろん満寿泉で。さすが多種ラインナップされているのが嬉しい。

酒器は、富山のガラス作家 安田泰三(やすだたいぞう)さんの作品から選べるのですが、これがまたすごい。大きな木箱を開けたら、キラキラ眩くいろんな色合いのガラスの盃がズラリとラインナップされていて心踊ります。サイズは結構大振りですね。漆黒のは漆塗りに金箔と思いきやこちらもガラス作品です。

●満寿泉 ふじ居オリジナルラベル

●プラチナ搾り

徳利は永楽善五郎造の黄交趾(きこうち)内銀張で、花唐草文様が描かれています。パステルカラーの黄色が映えますが高貴な面持ちで重厚感あります。

●「R」“KIMOTO 純米大吟醸” 生 (雄町)

●8888 リンク
シーバスリーガルの樽で貯蔵した樽香の効いた酒。満寿泉さんと8888kmの距離を超えて出会い、人と伝統の連鎖(リンク)したことを表しこの名前がつけられています。

ちなみに、やわらぎ水も満寿泉の仕込水で準備してくれます。