訪問日

2023

07/05

「respiracion」夏:甘鯛とアンディーブ、クレソンアイス

ガラリと夏食材になっており、秋冬とはまた違った印象で楽しめました。
料理もデザートも新作が多くて、新たな魅力を感じさせてもらいました。
今回特に印象的だったのは、甘鯛とアンディーブ、デザートのクレソンアイス、スッポンのアロスカルドソ、ワイルドチャービルのデザートです。

●インパクト甘海老
コースの冒頭に必ず出てくる甘海老を再構築した一品は、オープンから作り続けているスペシャリテ。
甘海老を一旦分解して、頭の味噌の部分でシートを作り、塩麹でマリネした身の部分に被せてあります。殻や尻尾を焼いて粉末にし、生地に練り込んで2mmのタルトに仕上げます。摘んで一口で口に放り込むと、まずはひんやり甘い身の部分が舌に当たり、鮮烈な甲殻類の風味と香ばしさが追いかけてきて口いっぱいに広がります。

●岩牡蠣
羽咋の夏の珠玉食材、ヨコタ礁の天然岩牡蠣です。通常は3年ものが出回りますが、これは6年もので、見るからにずっしりとした重みがあります。たぷんとした濃厚で綺麗な味わいに、玉ねぎとホエーのの自然な甘さと繊細な酸味、日向夏の果実味、実山椒のオイルの和の風味が重なります。

●ガスパチョー
トマトの冷製スープ、ガスパチョーのレスピラシオンバージョンです。
トマト液の力強い旨味の上に、フレッシュハーブの複雑な風味が舞う。香川県産のエキストラオリーブオイルを仕上げに。今回はスイカで夏の風味を添えて。
定番メニューでありシンプルな1品ですが、黄金比に驚きます。

●パン、とうもろこしピュレ
パンにはうどん粉を使用してあり、どっしりしていますがホワホワ。素焼きの香ばしさにもそそられ、食べ出したら止まりません。
今回はとうもろこしのピュレを添えてくれました。

●鮎 / コスモス
浅野川の釣りの鮎を、発酵トマトと、紫蘇ジュースと昆布茶のソース、新玉ねぎとコスモスで、華やかに女性らしく仕上げます。

●マハタ
まずは、トマト・エシャロット・ケイパー・モロヘイヤを目の前で擦り潰して、カタルーニャの伝統的なソースを作ってくれました。

マハタは阿岸の七面鳥の出汁と桑の茶葉をソースに、バイマックルーの風味を移したエキゾチックな風味の泡で。さらにズッキーニのお花の中には白海老を詰めてあり、ねっとり凝縮した甘さがソースのように味を添えます。

●ヘタ紫なす
金沢の伝統野菜、加賀野菜の一つ「ヘタ紫なす」が主役の一皿。金沢の「きよし農園」多田礼奈さんが丹精込めて育てた珠玉野菜です。
オイルを塗りながら焼き上げているので、表面だけ薄ーくカリッとしており、中はみずみずしくて茄子の繊細な美味しさがギュッと詰まっています。焼き立て熱々、キハダの実を削って山椒のようなニュアンスを乗せて。

●甘鯛
一番印象的だった、七尾一本釣り甘鯛とアンディーブの料理。
甘鯛は魚体が大きく、ふわっと軽やかに焼き上げてあり、甘さが引き出されている。そこに、アンディーブの軽やかな苦味とシェリービネガーの凝縮した酸味がアクセントに効いて美味。

●蝦夷鹿、手取川酒粕、日向夏

●岩牡蠣
冒頭の岩牡蠣はヨコタ礁で、こちらは千里浜の岩牡蠣。
レスピラシオンさんではいつもパエリアはパエリア鍋でジャーンと登場することが多いですが、今回は生の岩牡蠣をオン。しっかりと出汁を吸ったパエリアに負けない岩牡蠣の旨味よ。

●スッポンのアロスカルドソ
スッポンの旨味が溶け込んだスペイン風おじやで、思わず「あぁ美味しい」と安堵の吐息。

●クレソン
金沢湯涌の天然クレソンと、福井池田町の山奥で育てられるクレソンを使用したデザート。
クレソンの個性をしっかりと活かし切って、美味しさとして昇華してあり、ガツンと印象に残りました。コースの強弱にもなっていてとても素晴らしい!

●ワイルドチャービル
日本ではあまり使われない食材ですが、思ってもない美味しさに驚きます。じゃがいもや栗のようなほっこり優しい甘さを軽やかに仕上げ、グレープフルーツの酸味を合わせて。

この根っこがこんなエレガントなデザートに変身するのも感動的です。

●小菓子(無花果チョコレート、ジャスミンクレープマンゴー、黒糖チュイール胡桃、チョコレート)、ハーブティー
小菓子まで手が込んでいて最後まで目が離せない。
無花果の葉っぱに乗っている球体はチョコレートで、なんとセミドライの無花果と昆布、ラベンダーという個性的なコンビネーションで意表を付いていました。ベースに昆布の旨味を効かせて、その上に風味の演出をする新しい美味しさ。

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