訪問日

2020

01/18

「すし処 めくみ」冬:香箱ガニ、加能ガニ、熟成鰤

(握りの写真は撮れないので、料理の写真が一部です。)

カウンターの天井には、蕾と少し花を見せる白い梅のしつらえ。さらに大将の背中の壁側には苔梅。雪が積もったように見えるのもまた一興。そして、山口大将が津幡で採ってきたという黒文字の小枝を添えて。おしぼりにも黒文字の香り付けがしてあり、雅な芳香に包まれます。

今回印象的だったのは、熟成鰤、生クチコ焼、軍艦白子。

●カニ粥
まず最初の一品は、カニ出汁のおかゆ。胃を撫でるような優しいおかゆにカニの風味だけをのせて。
●金沢港 加能ガニ
この時期はカニが何種類か出てくる季節。まずは茹で上げた金沢港の加能ガニ。すりこぎ棒で身を出して味噌がけに。甲羅はずっしり重く味噌が詰まっていました。

●新湊 毛ガニ こちらも立派。

●お造り ヒラメとイカ、バイ貝

●のど黒焼
切り身には食べやすいように金属製の盛箸で軽く切れ目を入れてくれてあるので、おいしい脂の流出が最小限で、口の中で全部が流れ出します。たゆたうおいしい脂。

●新湊 香箱ガニ

●甘エビ頭焼
甘エビの頭を焼いたものは、ほろほろした見た目だけど、口に入れると香ばしさの次にすぐとろっとエビ味噌が飛び出す。
●生クチコ焼
ナマコクチコは生のものを焼いて。干クチコではなく生を使うことで、腸の細く柔らかい管感が舌触りに感じられ、食感もソフト。

●熟成鰤、フレッシュ鰤トロ
10日の熟成鰤。ダイナミックにトリミングして使う。見た目は大トロのような光沢。鮮度の良い鰤とはまた違う味わいなのはもちろん、印象的なのは予想よりも断然爽やかな脂の質。熟成でない鰤の腹の部分と食べ比べると、食感の違いと脂のタイプの違いが明確。

●カニご飯 「漁師飯です」と出してくれたカニご飯。大根おろしをのせて。

●クエ
噛みごたえあり、甘みがスッと立ち余韻する。
●軍艦 雲丹、白子
軍艦は溢れんばかりの雲丹と白子。白子は軽く蒸して甘さがマックスで感じられて口溶けも良い、絶妙なところで火入れを止めてある。あまり白子好きじゃないけど、これはほんと絶品だと言えた。
●ボタンエビ
●穴子
慎重にリフトアップしないとふるふる指からも落ちていきそうなとろける穴子。
●玉
能登のアゴ出汁と蜂蜜の出汁巻きたまごと干瓢の入った太巻き。そして、海老すり身入りのふわっとエアリーな玉子焼きを熱々で。甲殻類の香りがふわぁと広がる玉子焼きが最後にまた夢見心地にさせてくれた。

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