訪問日

2021

07/14

「料理小松」夏:玉蜀黍すり流し、鮎の飯蒸し、う雑炊

3ツ星獲得後では初訪問となります。元々予約が取りにくいお店ですが、席数が限られている上に1日1回転なので、より一層予約困難に。

小松大将は良い意味でいつも通りの落ち着きと優しい笑顔で、実力の高さを見せつけてくれました。役者が違う。

●梅ジュース
まずはひんやり冷たい梅ジュースから。この時期出してくれる折敷は、山中塗の白漆。

●玉蜀黍すり流し
夏らしい一品から。輝く玉蜀黍の黄色が眩しい。
中にはたっぷり雲丹が入っており、濃厚な雲丹の甘さに元気ある太陽の甘さが重なります。少し粒感を残してあるのも良い。井戸のつるべを模した器で。

●お吸い物
厚みがあるので真薯に見えましたが、1.8キロもあるという七尾のヒラメが椀種でした。
葛打ちをした身はとっても肉厚で繊細な口溶け。塩の塩梅も絶妙です。

●お造り七尾 鮎魚女、キジハタ
鮎魚女はかなりの大きさのものを神経締めして。ぷりぷりと跳ね返す弾力と噛むほどに広がる甘さが美味。

●お造り アカイカ
丁寧に包丁を入れることで甘さが引出されており、ねっとりと舌に絡む。

●メジマグロ
立体感のある琵琶の器も魅力的です。

●鮎の飯蒸し
鮎釣り名人が釣り上げる、今日釣ったばかりの犀川の鮎を塩焼きにし、餅米と合わせて鮎飯蒸しとして。鮎塩焼きの香ばしさに柴漬けの和の風味を添えて。

●青森 蓴菜、噴火湾 毛蟹
涼やかな八寸に梶の葉を添えて。昔、七夕の願い事を書く際は、梶の葉っぱに墨で書いていたそうで、この季節を象徴するしつらえです。

●焼き物 七尾 マナガツオ

●吉川ナス
吉川ナスは福井県鯖江で育てられる丸茄子で、これが原種であるという説もあります。吉川村と呼ばれていたそうです。
果肉はギュッと密度があって、風味にフルーティーなニュアンスあり。出汁を吸って素材の甘さと重なり、さらに舌触りが滑らかで美味。これがメインと言っても良い。絶品です。

●う雑炊
お食事は、夏の風物詩うなぎの雑炊。泉州の水なすと。

●葛切り
デザートは流したての葛切り。出来立てだからこその透明感ともっちりとした食感。するりと喉を滑っていくのが気持ち良い。

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