訪問日

2023

02/05

「蛤坂まえかわ」2023年2月4日:かぶら蒸し、あまとろネギマ、のと115

大寒波がようやく明けたものの、厳しい寒さが余韻に残る2月初旬の金沢です。
前川大将のコースで最も特徴的なのは、ここ金沢でしかできない旬の地元食材との融合です。この寒い時期だからこそ美味しさのピークを迎える食材があって、今回もまた素晴らしいコースでした。

(※写真は一部。定番串以外の、旬のお料理を中心に書き足します。)

●かぶら蒸し
コース冒頭は今回、かぶら蒸しでした。シャラシャラと舌に遊ぶかぶらは、繊細でありながら食材のポテンシャルをしっかり感じさせ美味。その後の料理を期待させる一品でした。

●加賀れんこん
加賀野菜の加賀れんこんは、この時期でんぷん質が高まり骨太な美味しさに。シャキシャキとした食感と香ばしさに、甘さが重なります。能登島の藻塩で。

●ネギマ
金沢湯涌きよし農園さんの、あまとろネギのネギマが絶品でした。米糠を使って栽培しているそうで、名称そのままの甘さととろんとした口溶けが印象的。ネギを包み込むように鶏で巻き込んであり、炭火で焼き上げることによって滲み出したネギのジュがそのまま内包され、口の中にほとばします。これはすごい。

●のと115
能登の原木椎茸「のと115」も今が旬。その厚みと食感がアワビ(蒸しアワビ)に似ているため、“アワビ椎茸”と言われますが、本当にその通り。旨味がとてもまろやかで濃厚なのですが、のと115から出たそのままのスープだそうです。絶品。

●高坂鶏ムネきのこおろし
コース途中に箸休め的に出てくる、高坂鶏ムネのキノコおろし和えは、ひんやりした温度とさっぱり感がアクセントとなっており、とくとくと広がるムネ肉の旨味も素晴らしい。

毎回ここに来るのが本当に楽しみ。金沢が世界に誇る、自慢の一店。

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