訪問日

2022

08/22

「蛤坂まえかわ」2022年8月22日 ヘタ紫なす、舞茸

全国に焼鳥超名店がある中で、関東・関西からの常連さんも喜ばせ続けているのはさすがです。毎回期待値以上の美味しさ。
前川大将の探究心と研磨された腕の高さ、定番に加えて新作も魅力なんですよね。焼鳥は流れが単一になりがちですが、地物の季節食材も織り込み、新しい美味しさのインパクトを残している。
今回印象的だったのは(定番は言うまでもなく)、ヘタ紫なす、舞茸、ムネ肉。

●夏野菜の出汁ジュレがけ
加賀野菜”金時草”、生で食べられる南瓜、ミニトマト
美しく丁寧に仕込みをされた夏野菜の一品で幕開けした夏のまえかわさん。

冒頭の串2本は銘柄別でももの食べ比ベができました。
●もも 高坂鶏 山葵
脂部位をしっかりと巻き付けて焼き、皮目を狐色に焦がすことで香ばしく仕上げます。舌にたゆたう脂がサラッとしていて美味。山葵で引き締めて。

●もも 伊達鶏
こちらはしっかりした肉質で品がある印象。

●舞茸 能美市
コースの中に毎回キノコが一品入っていて、能登の原木しいたけが多いのですが(冬が美味しいというのもあるのでしょう)、今回はお初の舞茸でした。まずはアルミホイルで蒸し焼きにして、舞茸の美味しさを逃さずに焼き上げ絶品でした。

●ちょうちん
これが出てくるとテンションが上がる。今回も食べられて良かった。
鶏キンカン(まだ生み出されていない卵)とレバーとせせりの3つが一串になっていて、全部を一緒に口に運ぶと、口の中に卵黄がピュッと広がりソースの役目を果たします。レバーが味を支え深みとなり、せせりの弾力が感じられるという計算された一串。

●厚揚げ スペシャリテ

●ムネ肉 高坂鶏
5日熟成することで旨味を高めたムネ肉は余韻まで美味。玉ねぎをアクセントに。

●ふりそで 高坂鶏

●白肝 高坂鶏
白レバーは臭みがなくふわっとしており、通常のレバーとは別物の美味しさ。

●ヘタ紫なす
加賀野菜”ヘタ紫なす”は、その名の通りヘタまで紫色をしており、卵形をした小なすです。表面は均等に香ばしく焼き上げ、中のジュは逃さない。夏のまえかわさんと言えばズッキーニが楽しみだったのですが、このヘタ紫なすも最高でした。

●加賀れんこん入りつくね
こちらも加賀野菜“加賀れんこん”を使用した一品。
無農薬でれんこんを育てている、レストランからの信頼度が高い川端さんのれんこんを混ぜ込んだつくね。シャキシャキ食感がアクセントになり、夏の蓮畑を思わせる聡明な味。おろしの柚子の風味も爽やかに持ち上げる。

●丸ハツ 伊達鶏
大好きな串。ぷりっと跳ね返すような弾力と溢れるような旨味が素晴らしい。新生姜と。

●手羽先 高坂鶏
香ばしい皮目とその下のゼラチン質、骨周りの筋肉、溢れ出す旨味のエキス、これらが熱々の温度と共に口の中で重なります。

●親子丼
ご飯ものは追加として。3種類ほど準備してくれているのですが、私は親子丼一択。
艶のあるとろとろのたまごはオレンジ色に近く、見るからに濃厚で食指が動きます。目を閉じて味わいに浸る、説明不要のうまさ。夢心地!

●酒粕のブランマンジェ

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