蛤坂まえかわ

はまぐりざか まえかわ

HOKURIKU TOP100 RESTAURANTS
金沢が世界に誇る焼鳥店。地元の珠玉食材を織り込んだ金沢だからこその美味しさ。築100年の町家をリノベーション

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犀川大橋の近隣、蛤坂の中腹に2020年12月10日にオープンした焼鳥店。
店主の前川良輝さんは、日本一予約が取れないと言われる焼鳥店「鳥しき」の二番手だった方ですが、もう出身店の名前は出さずとも独自路線で探求されているし、かなり精度の高い仕事をされていて、私は世界に誇る焼鳥店だと思います。予約も困難な有名店となりました。
鶏は「鳥しき」でも使っている伊達鶏(銘柄鶏)と、最近では高坂鶏も使用。
さすが鶏各部位の個性を熟知され、それらの美味しさを最大限に生かす火入れやテクニックは素晴らしい。また、鶏以外は石川県産の珠玉食材を使用。地物の良い食材を探求し料理に落とし込み、修行先とはまた違った、金沢だからこその美味しさ、前川大将ならではのオリジナリティが表現されているのではないでしょうか。コース構成もとても考えられており、味付けや温度や風味などにメリハリがあって、最後まで飽きさせず、気持ちが高揚したままです。とにかく精度の高い仕事をされており、塩一つ、タレの微調整などにも抜かりなし。さらに、大将の優しく実直なお人柄が料理に現れているように感じます。 
ちなみに、本来であれば2020年1月にニューヨークにオープンした鳥しき姉妹店の「鳥えん」ヘッドシェフとして今も腕を振るっているはずだったのですが、コロナ禍で帰国。前川さんが金沢出身ということで、故郷にお店をオープンする運びになったという訳です。人生ってどうなるか分からないものですね。

ミシュランガイドでは1ツ星を獲得、さらにグルメサイト「TERIYAKI(テリヤキ)」“ベストレストラン2021”のSILVERに選ばれました。

お店は築100年の町家をリノベーションしてあり、外観も内装も金沢らしい趣が漂います。白地の暖簾が眩しい。
店内は板間なので玄関で靴を脱いでの入店で、ゆったりと余裕がある空間です。席はL字カウンターに7席。艶を抑えた漆塗りカウンターがシックでカッコイイ。

メニューは現在「おまかせコース」のみで、夜2回転(1回転目は17時半から、2回転目は20時15分から)という営業スタイルです。予約はOMAKASEでのみ受付しており、翌月分までが予約できます(例:1月1日に2月いっぱいの予約が取れる)。

蛤坂まえかわのスペシャリテ

「ここでこれを食べられるのを楽しみにしてきた」「毎回のこれが食べたくて」という、前川大将の定番にして最強の串、究極の料理のご紹介です。
(入荷がない場合もあり)

●ちょうちん
これが出てくるとテンションが上がります。
鶏キンカン(まだ生み出されていない卵)とレバーとせせりの3つが一串になっていて、全部を一緒に口に運ぶと、口の中に卵黄がピュッと広がりソースの役目を果たします。これはキンカンの火入れが絶妙だからこそ。レバーが味を支え深みとなり、せせりの弾力が感じられるという計算された一串。

●自家製の厚揚げ
石川県産の大豆を使用。揚げたてを備長炭で焼いて提供してくれます。薄い外皮が香ばしくてサクサクで、中はきめ細かくふるふるで大豆と水の味も感じられます。毎回悶絶するうまさ。

●加賀れんこん入りつくね
加賀野菜“加賀れんこん”を使用した一品。
無農薬でれんこんを育てる農家 川端さんのれんこんを混ぜ込んだつくねです。シャキシャキ食感のアクセントが最高に良い。おろしの柚子の風味も爽やかに持ち上げる。

●丸ハツ 伊達鶏
ぷりっと跳ね返すような弾力と溢れるような旨味、胡麻油の香り付けも素晴らしい。新生姜と。

●親子丼
ご飯ものは追加としての注文となりますが、食べない人はいないのではないでしょうか。
種類は毎回3つほど準備してくれていて、親子丼・そぼろ丼・鶏スープ茶漬・塩モツ丼などがあります(複数可)。お食事のタイミングを見計らってご飯を炊いてくれています。
私はもちろん親子丼一択(余裕があるときはそぼろ丼も)。
艶のあるとろとろのたまごはオレンジ色に近く、見るからに濃厚で食指が動きます。目を閉じて味わいに浸る、説明不要のうまさ。

●そぼろご飯
艶っと眩しい卵黄が中央に落としてあり、こちらも見た目からそそられます。美味しそうでたまりません。そぼろは上品な味を添えてあり食感も絶妙。そこにねっとり絡んでくる卵黄と、加賀れんこんのシャキシャキ食感がアクセントに効いています。計算された一品。

●塩モツ丼
モツの素材を引き立てたあっさり塩味。食感がそれぞれ違うのにまとまり調和しています。こういう締めもいい。とっても美味しかったです。

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