訪問日

2022

05/30

「L’évo」初夏:田螺、グルヌイユ、月ノ輪熊、熊の手

(7回目の訪問。ポップアップ含めると8回目)

利賀村の山奥は気温が低いので山菜の旬も他よりも遅いですが、もうあっという間に名残の時期。しかしながらこの時期のお楽しみであるグルヌイユ(カエル)が旬を迎えます。なので、この時期にレヴォに来れるというのは個人的に本当に心躍る。
さらに、メインとして出してくれた月ノ輪熊にハートを撃ち抜かれました。脂の部位ではない他部位で、山の王者の新たな魅力を教えてくれました。しかも2皿構成。
今回も気持ちよくノックアウトさせてもらいました。

ドリンクは、ノンアルコールペアリングにしました。
利賀村の食材を取り入れて複雑に構成された、ここだからこそのドリンクの数々。レヴォではアルコールのペアリングだけではなく、ノンアルコールのペアリングもレベル高いので、お酒を飲めない方も楽しめます。

●プロローグ
5種類のアミューズから幕開け。
・黒部のシェーブルと満寿泉の酒粕を使ったグジェール
・甘鯛とじゃがいものクロケット、香草を纏わせてナスタチウムを乗せて
・赤ビーツのメレンゲと鶏レバームース
・薪で少し香りをつけた白海老を餅米煎餅に乗せて
・コシアブラのフリット

コシアブラは枝付きのままフリットにし、スティックのように手で持って木の芽の柔らかい部分だけを頂くという、山の光景を想像させる贅沢な食べ方で。揚げ物なのに、山の澄んだ空気まで伝わる美味しさ。風味も鮮烈で美味。

●田螺
射水のタニシを薪で炙り、新玉ねぎの繊細な甘さのジュのソースを合わせて。タニシは小さい身にサザエのような旨味が凝縮しており食感はソフト。山菜のハンゴンソウやシオデなどと、野山のシャンと爽やかな野趣と一緒に。

●猪
何度か月ノ輪熊の赤身の料理として食べていますが、今回は薪で燻した猪タンで、ぷりっと優しい弾力に軽やかな燻香を纏わせて。ジュレに溶け合うアザミの緑の味わいと、雲丹の濃厚な甘さとドライトマトの旨味で、清らかで骨太な美味しさを添える。コゴミ、ギボウシ、イヌドウナ、菜の花、蜂蜜と。

●蛍烏賊
旬に出してくれる料理ですが、毎年少し変化もあります。
ホタルイカは薪で炙り、ふるふると繊細に仕上げます。薄い身に水分を蓄えており、口の中を泳ぐよう。仕上げにかけてくれる、凝縮させたホタルイカのエキスが絶品で、身と肝と一体になるとより一層美味しさを増します。
えんどう豆新芽、野草の焼きびたし、クレソンと

●アスパラガス
城端の川端農園さんの極太アスパラをじっくりソテーし、2色のソースで。緑色はアスパラジュのソースで、黄色は卵黄と熊の脂のソース。アスパラも熊の脂も両者、透明感と力強さを兼ね備えるので、相性良く美味。
サクラマス、天然の三つ葉、山椒と

●グルヌイユ
毎年この時期を心から楽しみにしています。谷口シェフのグルヌイユは絶品なんです。
和紙のコースターにはもも肉のフリット。骨まわりの、旨味が凝縮した筋肉と溢れてくるジュ。思わず唸ってしまいます。
これのためだけにここに来ても良いくらいの美味しさです。

器の中はセビーチェ。カエルの腕とバラ、アケビの新芽・イタドリの新芽・クワの新芽といった3種類の新芽で
爽やかな野趣のアクセントを加えて。

●大門素麺 スペシャリテ

●L’evo鶏 スペシャリテ

●虎魚
虎魚は皮目は狐色に香ばしく、身はふっくら軽く焼き上げて、ガス海老のソースで甲殻類の旨味で味わいます。
独活、香椿(チャンチン)、唐辛子赤ピーマンと


●月ノ輪熊
ここに来て興奮スイッチオン。朴葉で覆って出てきたのはなんと熊の手の料理。熊の手を煮込みにして、細くスライスしたジャガイモで巻いて表面はカリカリに仕上げ、その衣で旨味を内包してあります。とろとろゼラチン質と共に野生パワーが口になだれ込み、乾いた咀嚼音を感じながら、最後は喉にいつまでも美味しい余韻が残ります。
発芽のパワーを蓄えた落花生新芽の妙味も、良いアクセントになっていました。


●月ノ輪熊
1つ前の月ノ輪熊の料理で天に昇るような気持ちになったのに、またすごいの来ました。
なんと月ノ輪熊の3つの部位食べ比べです。ここでボルテージが最高潮。
熊ロースにはススタケの雅な味わいを合わせて。熊イチボはアマドコロ・行者ニンニクとジビエのソースで。重厚なヒレには赤ワインソースと山葡萄の新芽を合わせて。付け合わせまで肉の個性に合わせてあります。
山の王者のまた新たな凄みを知った一品。感謝。

●よつぼし苺
よつぼし苺は、乾燥、マリネ、シャーベットのデグリネゾンで。

●黒文字
レヴォの近隣に自生する黒文字で構成した、カタラーナをイメージしたデザート。薄く伸ばしたパリパリのパイ、クリーム、シロップ、瞬間冷凍したパウダーといった全てのパーツに黒文字を使用。各パーツが織りなす食感と黒文字の爽快な風味のコンビネーションが面白い一皿。
エディブルフラワーは南砺市の千華園さん。

●小菓子

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