訪問日

2020

06/08

「湯宿さか本」初夏

この宿のいろんな季節、瞬間を見てないと勿体ないような気持ちになります。チェックイン時間である3時ちょっと過ぎに入り、緑の木漏れ日の中をお散歩をして、離れで珈琲を淹れてくつろぎ、少し湯に浸かる。風呂の窓を開け放し、竹林と対話するようにしながら浸かるのが最上のひととき。ちなみにいつも悩まされるカメムシですが、今回はゼロでした。

そして夕食の時間。予測不能のコース構成がさか本さんらしい。この、我が道をゆく感じに戸惑いながらも哲学を味わうのがとても良かったりします。

●若芽
このシンプルにまずは度肝。

●じゅんさい
梅のキュンとくる尖った酸味をアクセントに、スキッとキレのある味で頂きます。

●揚げ茄子 田楽味噌

●手打ち蕎麦
このタイミングで手打ち蕎麦の登場にまたしても驚き。スモールポーションでお凌ぎのようなイメージで頂く。

●タコ酢味噌
ぶつ切りタコの絶妙な火入れ。

●カサゴ潮汁
カサゴのヒレがそびえ立つ潮汁。ミョウガタケでほんのり風味を添える。

●造り(カサゴ、アカイカ)

●煮しめ
ぜんまい、カボチャ、えんどう、蒟蒻、高野豆腐、それぞれに合った調理・味付けが施されています。特に高野豆腐には驚きました。通常は、口に入れるとスポンジ状の生地からじゅわっと甘めの出汁が飛び出すイメージですが、見た目は湯葉のようで、食感もキメの細かくてふわっと軽く、予測していない食感でした。調理方法を伺ったのですが、なるほど!さか本さんらしく、自身で編み出された方法でした。蒟蒻はやや甘辛く煮付け胡麻を振ってあります。

●甘鯛味噌漬け

●焼おにぎり
胡麻油の香りがふわっと香る焼きおにぎり。

●わらびもち

【朝食】
朝ごはんは一律8時から。目覚まし時計をかけていた1時間前に鶏の声で目覚める。気持ちの良い朝です。

●がんもどき、空豆ごはん、もずく汁、めざし、香の物、出汁巻たまご、卯の花
まずはスペシャリテの手作りがんもどきの揚げたてが運ばれてきます。はふはふとかぶりつく幸せ。大豆の香りに桜えびの風味も効果的に効いています。そして、緑鮮やかなそら豆ご飯。一呼吸置いておいかけてくる青い風味の妙に箸が進む。ああ、ここは海の近くだったなぁと思い出させてくれるもずく汁。そして、朝私を起こしてくれた鶏が産んだ卵で巻いたふるふるのだし巻き卵。めざしは頭からかぶりと。

 

紹介ページに戻る