訪問日

2021

07/31

「一本杉 川嶋」初夏:能登島 雲丹、七尾 蝦蛄、能登うなぎ、舳倉島アワビ

7月29日で1周年を迎えた川嶋さん。この1年で全国からお客さんが訪れるお店になり、一ツ星も獲得するという、七尾自慢の日本料理店になりました。
夏のお料理も、能登島の雲丹、七尾の蝦蛄、能登うなぎ、舳倉島アワビなど、“能登だからこそ”の強みを活かしていて素晴らしかったです。

●心太
能登島の天草で作った心太を、トマトエキスに少しの塩のみで。夏に慣れ親しんできた透明感ある口当たり。夏の暑さを忘れさせてくれる幕開け。

●前菜
縁起が良い蓮根の葉に、藤ノ瀬の水で霧吹きしてあり、まずはそのしずくを頂いてから。

金時草のおひたし、渡蟹、能登島の雲丹を土佐酢ジュレで、五味を意識した一品でもあります。
雲丹は北海道でもなく、近隣だと福井の赤雲丹などでもなく、ここ地元の能登島の雲丹というところが素晴らしい。大将の地物へのこだわりが受け止められます。

●お吸い物
椀種は甘鯛。命の出汁、吸い地のコンディションがとても良く感じられました。キクラゲ、オクラたたき、そして能登の野菜を星型にして七夕仕立てで、甘鯛の脂の艶で天の川を描きます。甘鯛の身に予め施した塩味が滲み出し、出汁にグラデーションを描く。

●お造り アカイカ、キジハタ、キジハタ肝と胃袋
能登島の塩、鳥居醤油オリジナル配合で

もっちりとしていて水分量も絶妙なキジハタの美味しさ。
波を描いた青白磁は人間国宝 塚本快示 作。

●お造り カタバイ、蝦蛄
北陸の高級店でバイ貝というと、やわらかい青バイ貝が主流ですが、こちらは逆にカタバイ貝というバイ貝の一種で、名前の通りカタイ。しかしながら、味が濃くてサザエのような印象で、噛めば噛むほど味が出てくる。
蝦蛄は箸に重みを感じる超特大で、レアに近い火入れでみずみずしく美味。
器は十二代 楽弘入。

●鰹藁焼き
無農薬栽培の稲の藁で、同建物を模した一斗缶にて藁焼きに。藁の香りが強く鮮烈。
自家製ポン酢をぶっかけにしてかぶりつきで。

●お凌ぎ
のど黒飯蒸しをお凌ぎとして。中能登で自然栽培・無農薬で育てる新大正もち米を使用。

●八寸
天の川を渡る船をイメージした八寸。
能登島朝どれのもずく、中能登町そばの実で作ったそばがきの唐揚げ、能登島キタアカリ、鱚昆布締め梅おろし、ミニトマトおひたし、ちゃとうの塩糀漬け、三度豆の胡麻和え、朝採れ枝豆、烏骨鶏の半熟卵

●揚げ物
営業前の仕込みに間に合うギリギリの時間、午後3時に採ったヤングコーンの天ぷらは品のある自然な甘みが美味。さらにひげの甘さと香ばしい美味しさに驚きがありました。能登島の藻塩が相性良し。

●能登うなぎ
脂がしっかりとあるので、炭火で焼くと脂がしたたり、皮目が揚げ焼き状態に。朝採れのキュウリを絞ったカリカリキュウリと同調する食感。うざくのイメージで。

●舳倉島アワビ
舳倉島のそれは立派なアワビ、そして高農園ふわとろ茄子の揚げ煮。ふわとろ茄子はその名の通りとろける口溶けの長茄子で、とろとろと喉に滑り込んできます。

●お食事 とうもろこしと穴子
見た目でテンション上がります。こちらも午後3時に収穫した鮮度良いとうもろこし。糖度はなんと22度で、その甘いエキスが口の中でピュッと弾け、焼きアナゴの旨味で頂きます。虎魚と能登ネギのお味噌汁と。

●お食事 アカイカと万願寺とうがらし

●デザート
七尾の桃に塩サイダーのジュレがけでサッパリ爽快。

●能登ミルクジェラート、鳥居さんの諸味粉

●わらび餅
本蕨粉を使った出来立てのわらび餅はとろとろ。焙煎した香ばしいきな粉で。

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