訪問日
2021
04/25
「respiracion」涙豆、発酵トマト、ホタルイカパエリア
主役となる食材の魅せ方が上手で、一つ一つの料理にちゃんと「おいしい」を置いてあります。新作も多く、構成もメリハリが効いていて、なんだか凄みを増している印象でした。神回。
●インパクト甘海老
●岩牡蠣
美川の岩牡蠣を新玉ねぎとホエーのソース、カリフラワーのピュレ、仕上げにエストラゴンオイルをかけて。岩牡蠣のミルク感に新玉ねぎとカリフラワーの優しい甘さが重なり美味。印象的な料理。
●ガスパチョ
テーブルフラワーかと思いきやガスパチョ。ハーブはあんがとう農園さんのフレッシュハーブで、クリアなトマトエキスを香川のエキストラバージンオイルで仕上げる。
●パン
うどん粉を配合したどっしりめのパン。能登島の塩とスペインオリーブオイルで。
●ギサンテラグリマ 七面鳥 スナップエンドウ
バスクで食べられる涙豆の料理を地物のスナップエンドウで。能登の七面鳥、ホリ牧場のチーズとセリの新芽、菜の花と。スナップエンドウの薄甘で雅な味わいに能登の七面鳥が旨味を添える。
●ピルピル マハタ カリフラワー
1週間熟成させたマハタにマハタのピルピルをソースのようにかけて、柚子の泡と炭化させた柚子を仕上げに削る。
●アスパラガス 梅貝
炭火焼きアスパラガスに梅貝、揚げタケノコを添えて。アホブランコを仕上げに。
●発酵トマト
カタルーニャ料理のパン・コン・トマテ、とってもシンプルに出てきましたが、シェフがこれを出したかった気持ちに頷けるおいしさでした。凝縮された旨味とフレッシュ感。記憶に残るうまさ。
●メダイ
宇出津のメダイを2週間熟成させて炭火焼きに。ほうれん草とケール、コシアブラの個性的な風味がアクセントに。
●日本鹿
能登の日本鹿の背ロースは、コースで使用した端材のソースで。ソースはさっぱりしているが骨太で日本鹿に相性良し。センナ漬けを乗せて。独活、コゴミのパン、牛蒡のピュレと。
●蛍烏賊
スペシャリテのパエリアは季節で食材が変わり、この時期は蛍烏賊。肝の凝縮されたコクが最高の調味料になっています。天然三つ葉が味わいを引き締める。
さらにもう一品、毛ガニのアロスカルドソを。
●苺 蕗の薹
苺のソルベ、蕗の薹のアイス、液体窒素を使用したクランブル。苺のチャーミングな酸味と甘みを感じてすぐ、蕗の薹の青い風味が追いかけてきて、ふわっと持ち上げます。
●デコポン
デコポンのデザート。金澤やまぎし養蜂場の蜂蜜を使ったチーズのムース、デコポンとデコポンのエスプーマ。柑橘のフレッシュで元気のある味わいと、ミルキーな乳のおいしさとのコンビネーション。
●小菓子、ハーブティー
フレッシュハーブで淹れてくれるハーブティーが、食後の満足感をより一層上げてくれます。香りがとっても鮮烈でリフレッシュ。
さらに、小菓子4種類も充実していて最後まで楽しませてくれました。
特にエスプレッソとブランデーは、一口で放り込むとピュッと液体が飛び出し、ホロ苦さと重厚なブランデーの味わいがハーモニーを奏でる。
エスプレッソとブランデー、山羊チーズと蜂蜜、加賀棒茶、ショコラ
露草色の器は結城彩さん。