くちいわ

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2022年9月8日に東岩瀬に移転オープン。全国でも最高峰と言える圧倒的なそば屋のそばコース

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2022年9月8日に、富山の朝日町から東岩瀬に移転オープンしたそば店。
店主は口岩倫彦さん。おそばを誰よりも愛していることが、そばへの実直な向き合い方から伝わります。一本気でとことん。褒め言葉として“そばバカ”という言葉を使いたい。本当に真っ直ぐな気持ちでそばを探求され、美味しさとして昇華させていて食べ手の衝撃が大きいのです。
そば屋さんは、そば好きが高じて開業される一点探求型の方が多い印象ですが、同店は全国のそば店の中でも逸材の1人だと思いますよ。シンプルで奥深いがゆえ、難しい印象のそばの世界ですが、別格なモノって(何のジャンルでも)素直に感動があります。
料理は、会席にそばを取り入れるスタイルではなく、主体はあくまでそばで、そばを軸として組み立てたコースというのもオリジナリティがあって良いです。世界に自慢できる!

食事としてのそばではなく、日本酒と楽しむそば店で、“ドレスコードは日本酒が飲めること”ということなので、飲む体制でお越しください。ラインナップが素晴らしく、おそばとの相性まで考えて出してくださいます。お酒と共に身を委ねて口岩さんの世界に浸りたい。
私は金沢から富山まで新幹線、富山駅から東岩瀬までは路面電車で行きました。

富山の岩瀬はかつて北前船で栄えた港町で、銘酒“満寿泉”の酒蔵「桝田酒造店」さんがある場所として有名。その桝田酒造店さんがこの岩瀬を盛り上げたいと街づくりをされ、「カーヴ・ユノキ」さんや「御料理ふじ居」さんをはじめとする多数のレストランが集まっており、注目されています。さらにビール醸造所「KOBO Brew Pub」や陶芸家 釋永岳さんの工房もあって、
かなり面白い街です。ここに来ればギュッと凝縮された濃いめの富山が一気に楽しめます。

くちいわさんは以前は朝日町という、富山県と言っても新潟県との県境にあったので、金沢からだとかなりアクセス困難でした。(私もお店まで行ったことがあったのですが、予約制と知らずに食べられずに敗退しました。)

2009年4月27日、富山県朝日町にて「手打ちそば くちいわ」を開店。2017年10月11日、同町泊駅駅前にて「酒蕎楽くちいわ」を移転オープン、2022年5月21日まで営業。この度2022年9月8日、東岩瀬に移転。
岩瀬に来ることで、口岩さんの素晴らしさを知るチャンスが近くになった気がします。
が、実は既に予約困難に(汗)。このSNS時代、良いお店は予約が取れなくなるスピードが本当に早くて困ります。

店内は空間に余裕がある造り。必ず驚くのは、入ってすぐに設置された大木のテーブル。アラスカのスプルスというマツ科の木で、荒々しく美しく、これは圧巻!


カウンターも凛としていて素敵で、何と言っても厨房が一望できるのが最高なのです。

大きな茹で釜でそばを茹でるところも眺められます。また、氷の器を作って井戸水でそばを締めるシステムも画期的。
そばは、フレッシュなそばの実を真空保存したものを店で引き立てで打ちますが、その挽き方や太さまで、細部まで徹底してこだわり抜いていて精度が高い。探究心と経験に裏打ちされた美味しさ。


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