13回目の訪問。
川嶋さんのオープンは2020年7月29日なので、2022年で2周年です。その記念すべく周年でのお祝い訪問です。
前回訪問から2週間ほどしか経っていないので、個人的に食材は全然かぶっても良かったのですが、思いっきり変えてあって驚きました。
今回印象的だったのは、魂の胡麻豆腐、お吸い物の吸地、能登うなぎ、牡蠣フライ、玉蜀黍バターご飯。反則でしょ!と言いたくなる美味しさのオンパレードでした。
●スイカスパークリング
夏らしくスイカ入りで、シュワシュワとお祝いも兼ねて。
●魂の胡麻豆腐
3時間かけて作る“魂の胡麻豆腐”。修行時代に心を鍛えられた料理だそうで、初心にかえるという意味も込めて2周年に準備してくれました。
炒って擦って、ペーストにして…手間をかけて愚直に練り続けた、しみじみ美味しい心に響く一品。
●毛蟹
序盤の定番である五味を取り入れた料理。蓮の葉に藤の瀬霊水を吹きかけて。
どっしりと重量感のある立派な毛蟹は、足も太くて甘くて美味。繊維状にほぐれるシャキシャキの能登野菜“金糸瓜(そうめんかぼちゃ)”の焼き浸しと、採れたてオクラ、土佐酢ジュレでさっぱりと。
●お吸い物 甘鯛、緑茄子、隠元
今回は、吸地の美味しさがとても印象的でした。
緑茄子は身がギュッと詰まっており美味。皮のまま揚げてあることで、しつこくないくらいに程よい油で、甘さが最大限引き出されています。
●鱧焼き霜
レア感を残した鱧と梅大根が好相性。カリカリ胡瓜は歯でリズムを刻む美味しさ。
●アカイカ 輪島、ボタンエビ 能登
ボタンエビの透明感と跳ね返す弾力に歯が喜ぶ。
●キツネ鰹 藁焼き
自然栽培無農薬の棚田米の藁にて藁焼き。お肉のような食感とスモーキーな風味、自家製ポン酢が美味しくてたっぷり付けたくなる。
●能登うなぎ丼 炭火焼き
能登でこだわりの養殖をされている鰻です。自らの持つ脂で皮目がカリッとなり、肉厚な身はふっくらと仕上げてあります。塩を当てて素焼きをしてあり、輪郭がしっかり出ていて、新大正餅の餅米おこわにピッタリ。
●八寸
金時草のおひたしと能登雲丹 土佐酢ジュレがけ、サザエの麹付け 海苔の佃煮、ボタンエビの頭、朝どれの枝豆、ミニトマトおひたし
●岩牡蠣 フライ 能登横田
前回は生で、今回は贅沢にもフライで。
幻の岩牡蠣と言っても大袈裟じゃないレアな岩牡蠣。沖合5〜6キロの、水深15mのポイントで、素潜りにて獲っています。潮の流れが速いため、今まで漁はされていなかったそうです。命懸けの漁で獲ってこられた岩牡蠣。
生活排水のない場所なので、クリアで綺麗な味わいに感動があります。
あえてカット大きくしてあって、ぶりんぶりんの肉厚で白子のような味わいが堪能できます。川嶋流のウスターソース。
●鮑
提供時間を逆算して11時間半火入れ。ふるふるでステーキのように肉感を感じる鮑。鮑からの旨味で作ったあんを絡ませ、磯の香りをまとわせて。
●とうもろこしバターご飯
出てきた瞬間にテンションが上がる、とうもろこしの黄色が一面に広がるご飯。溶けたバターがご飯ととうもろこしの粒をコーティングしておりそそられる。とうもろこしは瞬間火入れした状態を後のせして、シャキシャキジューシー。どれだけでも食べられる。
・おかわりは、海苔の佃煮“川嶋ですよ”と烏骨鶏卵黄。
●デザート
採れたてブルーベリー、赤ベリー、ブラックベリー、シャインマスカット、オレンジ
オリジナル能登塩サイダージュレ
●くずきり
宝達葛と藤の瀬のお水で作った、出来立てのくずきり。機械では出せない舌触りとピチピチ跳ねてもっちりした食感が良いですね。黒蜜とビターなきなこと。