オープンぶりに訪問。シェフの緻密な計算と、遊び心も感じられるコースで、今回は特に、たまご焼きと白湯の料理には驚きがありました。
・ポテトサラダ
魚津の毛蟹とじゃがいものピュレを合わせた一皿。クリーミーなじゃがいもに毛蟹の旨みが絡み合い、滑らかな食感と優しい甘さが心地よい。
・ゼッポリーネ
ナポリの郷土料理「ゼッポリーネ」は、ふわふわのピザ生地に海藻を練り込んで揚げたもの。磯の香りが立ち上るこの一品には、発酵トマトと赤紫蘇を使ったスープを注いで。このスープの酸味とコクが美味。
・うさぎのテリーヌ
うさぎ肉の繊細で野趣ある味わいを活かしたテリーヌ。ふんわりとしたバジルのムースに覆われているのはキャロットラペ。うさぎと人参。
・新湊鰤バポーレ
新湊の脂の乗った鰤を使った一皿。プンタレッラや冬瓜、甘長唐辛子を添えて。
・たまご焼きと鶏白湯
今回のコースで一番好きだった料理。一見オムレツですが、ソフトなたまごに包まれているのはタコで、絶妙な濃度の鶏白湯スープと合わさると口の中で”明石焼き”の味になるという!発想に驚かされる料理でした。
・蓮根ガレット
美しい火入れの魚津の鮭を蓮根ガレットでサンドして。白ワイン漬けにしたイクラを添えてあるので、鮭といくらで親子丼の要素もあり。豆乳のアリオリが全体を上品にまとめています。
・おわらクリーンポーク炭火焼き
ブランド名そのものの澄んだ味わい。しっかりと素材の美味しさを昇華させているのはさすがです。
添えられた野菜プレコーチェが、ほのかな苦味をもたらし、良いアクセントに。
・きのこのパスタ
ハナイグチ、シバタケ、シャカシメジ、ムキタケ、モタセ、クリタケ、ナメコ、ヒラタケ
8種のきのこからのそれぞれの旨みが、多重奏を奏でる山のパスタ。
・黒部ラクレットチーズのパンナコッタ
黒部産ラクレットチーズを使ったパンナコッタは、滑らかでクリーミーな舌触り。チーズの塩味とキウイの熟した甘みが調和。
・安納芋スイートポテト、ビスコッティ、ハーブティー
富山の恵みを生かしながらも、そこに遊び心や新しい解釈を加え、ひと皿ごとに料理への情熱を感じました。