みふく

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金沢が誇る究極の鍋。生姜味噌仕立ての牡蠣鍋と牛鍋。超予約困難

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金沢の冬の風物詩“みふくの牡蠣鍋”、絶品です。もし人生最後の食事が選べるならば、私はみふくさんがいいなぁ。

金沢で“鍋料理”と言えば、主計町「太郎の寄せ鍋」と「みふくの牡蠣鍋」です。特にみふくさんはそのおいしさと提供時期が限られているため(冬季限定)、どうしても予約が殺到してしまいます。
創業は昭和15年で、当時は懐石料理をしていらっしゃったそうですが、平成に入ってからはこのようなスタイルの土鍋をするようになったそうです。お店は主計町の浅野川沿いにあるお屋敷で、玄関で履物を脱いでからお部屋に通されます。とても趣のある建物で自然と期待が高まります。

(2022年12月の時点で、2年後の令和6年は全て埋まってしまったそうです。)

お部屋は1階と2階に個室があります。卓上には、先付と鍋用の生たまごと三杯酢、そして鍋がスタンバイ。黄金の出汁には扇型に整えられた味噌が鎮座。
定番は「牡蠣鍋」ですが、「牛鍋」と両方注文することをオススメします。

牡蠣用と牛肉用ではベースの出汁が異なりますので、両方注文すると鍋は2台準備されます。

(牡蠣用の鍋)
一度でも訪れたことがある方は、この鍋を見ただけでみふくと分かりますね。

(牛肉用の鍋)
色が濃いめです。

鍋は仲居さんが手際良く作って食べ頃を提供してくれますので、ここは口を挟まずに、ベテランに全てをゆだねてください(注:触ると怒られます笑)。
鍋の準備ができるまでは、先付けの数の子を肴にビールを進めます。

牡蠣は中島産の能登ガキを使用。ネギは太くて立派な埼玉の深谷ねぎで、俵のように積まれています。その他の具は、生麩、しいたけ、えのき、しらたき、お豆冨。彩りのかまぼこは季節で違います。



仲居さんは、生姜味噌を崩しながら溶かし混ぜ、手際よく調理してくれます。グラグラ煮立ってくると、お味噌と生姜の香りが立ちのぼり、食欲を掻き立てられます。ネギは予め切り込みが入っており、火が通ると表面から徐々に開いてくるので、そこから食べ始めます。


牡蠣も食べごろを教えてくれますので、しばし我慢。
生姜味噌の味が牡蠣の潮騒を包み込み、お味噌のふくよかな甘さと生姜の風味が口いっぱいに広がります。


「ああ、幸せ~」と、思わず目を閉じ、今年も食べられた幸福感に浸ります。

体も次第にポカポカしてきて、ストーブをオフに~。

そしてお肉です。見るからに上質な能登牛が出てきます(個人的には高級なサシ入り牛肉は得意でないので、牡蠣の方が好きです)。

出汁の味付けが牡蠣とは違っているので色も濃いめ。能登牛のとろけるうまさに、玉子と味噌のコクが絡み合い、旨さの三重奏。玉子の他に三杯酢が準備されているのですが、こちらで頂くと酸味であっさりと口当たりが軽くなります。


鍋のシメとしてお餅かうどんを入れることができます。私はお餅が好き。生姜味噌がお餅に絡まってうまい。

お食事は「牡蠣ごはん」が準備されているのですが、これは満腹でも別腹。お出汁がけにしてお茶漬けにしてくれるので、サラっと食べられます。


最後の大きなみかんもみふく定番です。

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